「相続手続きで最初に確認したい3つのこと」
相続手続きで最初に確認したい3つのこと
ご家族が亡くなられ、相続が始まると、
「何から手をつければいいのかわからない」
「銀行や不動産の手続きより先に、何か確認することがあるの?」
「相続人は誰になるの?」
と戸惑われる方も少なくありません。
相続には、戸籍の収集や預貯金の解約、不動産の名義変更など、さまざまな手続きがあります。
しかし、いきなり個別の手続きを始めるのではなく、まず全体を整理することが大切です。
今回は、相続が始まったときに、最初に確認しておきたい3つのポイントをご紹介します。
1.遺言書が残されていないか確認する
最初に確認したいのが、亡くなられた方が遺言書を残していないかということです。
遺言書がある場合とない場合では、その後の相続手続きの進め方が変わることがあります。
公正証書遺言
公正証書遺言は、公証役場で公証人が作成する遺言です。
「公正証書遺言があるとは聞いていたけれど、どこの公証役場で作ったのかわからない」という場合でも、全国の公証役場で遺言の検索をすることができます。
平成元年以降に作成された公正証書遺言については、全国の公証役場で作成情報が管理されています。相続人などの利害関係人であれば、必要書類を提出して検索を申し出ることができます。
なお、検索によって確認できるのは、遺言の有無や作成された公証役場などの情報であり、遺言の具体的な内容そのものを検索画面から確認するものではありません。
公正証書遺言が見つかった場合は、保管されている公証役場で謄本の交付を請求するなどして、内容を確認します。
法務局に保管されている自筆証書遺言
自筆証書遺言については、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を利用している場合があります。遺言者があらかじめ指定した方に通知が届く「指定者通知」という制度もあり
ますが、通知を希望していない場合もあるため、通知がないからといって遺言書がないとは限りません。ご家族から「法務局に預けている」と聞いていなくても、相続人等は一
定の手続きによって、遺言書が保管されているか確認することができます。
自宅などに保管されている遺言書
自筆証書遺言などが、ご自宅の金庫や書類の中などに保管されている場合もあります。
そのため、重要書類や金庫、貸金庫なども確認してみましょう。
ただし、自宅などで発見された自筆証書遺言については、法務局に保管されているものとは取扱いが異なります。
法務局に保管されていない自筆証書遺言については、原則として家庭裁判所での検認が必要となります。
遺言書があるかどうかわからない」という場合でも、最初から『遺言書はない』と判断しないことが大切です。遺言書の有無を確認したうえで、次に「誰が相続人なのか」「どのような財産があるのか」を整理していきましょう。
2.相続人は誰なのかを確認する
次に確認したいのが、誰が相続人になるのかということです。
「子どもが2人いるから、相続人は2人」と思っていても、戸籍を確認すると、思っていたものとは異なる親族関係が判明する場合があります。
そのため、相続手続きでは、亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍などを確認し、法律上の相続人を確定していくことになります。
法務局の「法定相続情報証明制度」でも、まず必要な戸籍関係書類を収集し、その戸籍の記載から判明する相続人を一覧図にするという手順が案内されています。
相続人が確定していない状態で遺産分割の話し合いを進めてしまうと、後から別の相続人が判明して、手続きをやり直すことになる可能性もあります。
そのため、
「誰が相続人なのか」
を最初に整理しておくことが重要です。
3.どのような財産があるのかを確認する
3つ目は、亡くなられた方がどのような財産を残しているのかを確認することです。
例えば、
- 預貯金
- 不動産
- 株式などの有価証券
- 自動車
- 生命保険
- その他の財産
などがあります。
一方で、借入金や未払いの債務など、マイナスの財産についても確認する必要があります。
「銀行口座は知っているけれど、他に財産があるかわからない」
というケースもあります。
通帳や郵便物、不動産関係の書類などを確認しながら、できるだけ財産を一覧にしていくと、その後の手続きが進めやすくなります。
また、不動産がある場合には、相続登記についても確認が必要です。相続登記は2024年4月1日から義務化されています。
まずは「相続の全体像」を整理しましょう
相続が始まると、銀行や不動産など、目の前にある手続きから始めたくなるかもしれません。
しかし、その前に、
① 遺言書はあるのか
② 相続人は誰なのか
③ 相続財産には何があるのか
この3つを確認しておくことで、相続全体の状況が見えやすくなります。
相続手続きは、ご家族の状況や財産の内容によって必要な手続きが異なります。
「何から始めればいいのかわからない」
「戸籍を集めるところから手伝ってほしい」
「相続人や財産を一度整理したい」
という場合には、早めに専門家へ相談することも一つの方法です。
相続手続きでお困りの方へ
加藤友美行政書士事務所では、相続に関するご相談をお受けしています。
相続人の確認や必要書類の整理など、相続手続きを進めるための準備について、状況をお伺いしながら一緒に整理していきます。
なお、相続登記など司法書士の業務、相続税の申告など税理士の業務が必要となる場合には、適切な専門家との連携をご案内します。
「何から始めたらいいのかわからない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

